ベトナム暮らしの生活費とは?日本円に換算して比較

「活力のみなぎる国」と称される東南アジアの大国、ベトナム。ベトナムは日本人にとって暮らしやすく、またビザ取得も比較的容易であることから、ロングステイや海外移住先として人気があります。

東南アジアは。日本に比べて物価が安いことで知られます。ベトナムも例も漏れず、日本よりも少ないコストで快適な生活ができるとされます。今回は、ベトナムの首都である「ハノイ」を例に、単身世帯または一般的における生活費の目安をご紹介します。

ベトナムの通貨と平均月給の傾向

前提として、本記事では日本とベトナム、領国の首都で生活する場合を想定します。日本においては、首都・東京での単身世帯および一般世帯の生活費を比較対象に挙げます。

 

まず、ベトナムの通貨は「ドン(Dong)」です。これを円換算した場合、2021年9月現在、1ドンは約0.0061円となります。5,000円は824856ドン、10,000円は約1649712ドンとなる計算です。

世界各国の平均月給や生活費をまとめたデータサイト「NUMBEO」によると、2022年9月時点におけるベトナム人の平均月給が10,968,463ドン。日本円換算で約66,487円です。平均的な生活費と平均月給は相関関係にあるため、日本人からすると、この時点で「ベトナムの生活費は安い」と判断できます。

また、同サイトでは、各国の平均的な生活費と家賃を「生活費プラス家賃指数」と呼称し、随時集計しています。2021年中旬では、日本(東京)の生活費プラス家賃指数は67.72でした。対するベトナム(ハノイ)の生活費プラス家賃指数は25.42です。単純計算で、ベトナムの生活費は日本の約1/3となることがわかります。

ただし、都市により平均的な生活費は大きく変動します。ベトナムはもちろん、日本でも都市部と地方部では、平均月給および生活費が変わってきます。単純比較は難しいものの、日本に比べるとベトナムの生活費が安いのは確かです。

出典:Cost of Living in Hanoi「NUMBEO」

https://www.numbeo.com/cost-of-living/in/Hanoi

単身世帯の生活費の目安

ここからは、首都・ハノイの調査データから生活費の目安などを解説します。単身世帯の場合、平均的な生活費は約10,491,577ドン。日本円換算で約63,553円です。ベトナム人の平均月給は10,968,463ドンですので、ハノイでの生活費と平均月給が同程度であることがわかります。

ただし、上記は家賃を含みません。「NUMBEO」の調査では、ハノイにおける市内中心部の1ルームアパートメントの平均賃料は、月々約8,204,078ドンでした。日本円換算で49,688円。つまり、都市部で部屋を借りて生活するためには、平均月給より約8,000,000ドン(約50,000円)ほど多く稼ぐ必要があります。

同じくハノイですが、郊外のアーパートメントの平均賃料は5,560,666ドンです。日本円で33,678円であり、市内中心部の物件に比べると割安でしょう。とはいえ、ハノイで部屋を借りて1人暮らしをするには最低限、平均月給より約5,000,000ドン、日本円で約30,000円は多く稼がなければなりません。

反対に日本人目線で考えてみましょう。日本からベトナムに移住し、ハノイ中心地の物件で1人暮らしする場合、約120,000円の収入があれば暮らせることになります。

リモートワークが普及した近年、パソコンやスマートフォンさえあれば場所を問わず働けるようになりました。また、日本企業の現地法人で働く人もいます。日本の給与基準でドンを稼げるのであれば、ベトナムで悠々自適な生活を送ることができるでしょう。

一般世帯の生活費の目安

一般世帯とは、2人以上が暮らす世帯の総称です。4人家族を例に挙げると、ベトナムでの一般世帯の平均的な生活費は37,505,247ドンです。日本円で約227,191円。これは家賃を加味しない金額となります。

ハノイの中心地における一般世帯の向けのアパート綿との平均賃料は、約21,103,235ドンです。日本円で約127,813円となります。東京都心の2LDKや3LDKマンションの賃料と比較するなら、ハノイの賃料が安価なのはいうまでもありません。しかし、ベトナム人の平均月給から考えると、入居ハードルが高いのも事実です。なお、郊外かつ同条件の物件の場合、平均賃料は11,781,250ドンまで下がります。中心地と郊外で、平均賃料は倍近くの差があるのです。

以上のことから、4人家族でハノイ中心地に部屋を借り、生活する場合の費用は約58,000,0000ドン、日本円で約350,000円です。郊外での生活ならば、約200,000円で暮らせるでしょう。なお、食費や光熱費などを節約することで、生活コストはより下がります。物価や賃料の安さ、暮らしやすさに惹かれて移住する日本人が多いのも頷けるでしょう。

まとめ

日本とベトナムの平均的な生活費を比べた結果、日本人視点では、ベトナムとはとても暮らしやすい国であるといえます。これからロングステイや海外移住を検討するなら、東南アジア諸国のベトナムを候補に入れましょう。「生活が苦しい……」と感じても、それは日本国内での話に過ぎません。ベトナムでは悠々自適に暮らせる可能性が高いため、人生の節目で移住を決断するのもアリではないでしょうか。リモートワークや現地法人での勤務など、安定的に日本通貨などを入手できる方は、ぜひベトナム暮らしをご検討ください。

 

参考

https://leveragescareer.com/ja/vn/contents/article/3345/

https://www.numbeo.com/cost-of-living/in/Hanoi

https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/vietnam/data.html

https://www.rakuten-card.co.jp/minna-money/feature/article_2008_00014/

https://ja.exchange-rates.org/Rate/JPY/VND