近年めざましい発展を遂げつつあるベトナム。物価が安く親日国であり、日本からのアクセスも飛行機で6時間程度。これから海外への移住やビジネスでの進出をするにはとても魅力的な候補国のひとつだとお考えの方も多いでしょう。しかし、メリットばかりに焦点をあてすぎてしまうと後々困ってしまうことも。この記事では、移住するとわかるベトナムの悪いところについて紹介します。
移住して見えてきた、ベトナムの悪いところ
ベトナムは現在、日本人にも大変人気のある移住先です。実際に現地に住んでいる日本人不評な悪いところを解説します。
日本に比べてインフラ設備が整っていない
近年成長を続けているベトナムも、元々は農業資源が豊富な農業国家として発展してきた背景があります。そのため、ホーチミン市内でも2000年代に突入した時点でインフラはまだほとんど整っていませんでした。以前と比べれば続々と整ってきてはいますが、まだまだ発展途上です。
ベトナムの公共交通機関は日本のように発展しておらず、南北を横断する南北統一鉄道しかありません。バスもありますが、市内の一部のエリアに移動が限られているため、バイクの普及率が非常に高く、多くのベトナム人はバイクを活用しています。反面、むきだしの道路や舗装されていない道路も多いことで、渋滞や交通事故の確率が高いことも問題になっています。
また、大都市でも停電が起きることがあり、大きなホテルやレジスタンスでない限りひとたびの停電の影響で、家電製品や空調、インターネットなどが停電の影響で使えなくなってしまうことも。インターネットについても日本に比べればまだまだ安定性も低く、日本での生活に慣れていると、移住後のギャップに驚くかもしれません。
空気や衛生面が悪い
ベトナム経済の中心である都市部のハノイやホーチミンでは、近年光化学スモッグや大気汚染が深刻な問題となっており、健康被害が心配されています。2019年には、大気汚染の程度を測る空気質指数においてハノイやホーチミンが上位に挙げられるほど。アプリを使った空気質指数の確認など都市部では対策がとられていますが、懸念点のひとつとなるでしょう。
また、ベトナムは水道水をそのまま飲むことができません。これは浄水技術が発達していないうえに水道水の硬度が高いためであり、そのまま飲むと日本の水道環境に慣れた方はお腹を壊してしまいます。飲用や料理用の水はコンビニやスーパーで購入するのが一般的ですが、ベトナムに多くある屋台や大衆食堂では水道水で皿洗いや野菜の洗浄、飲み物に入れる氷を作っていることもあります。そのためどんなに注意していても、知らず知らずのうちに口に入ってしまう可能性があります。
住宅に関するトラブルが多い傾向にある
一口にベトナムといっても、ベトナムは日本と同じような縦長の国のため、北部、中部、南部それぞれの町で住宅事情が異なります。国が違うことで生活環境や考え方も異なるため、移住前にあらかじめどのような環境かを把握しておく必要があるでしょう。
ベトナムは日本に比べて住居の作りが甘く、湿度や温度も高いため、どうしてもゴキブリなどの虫害にあうことは多いです。また、バスタブ付きの物件は非常に少数で、絶対数が限られています。そのため、移住先を決める際はバスタブ付きを条件から外して考えるほうが、選択肢も広がるでしょう。入居後についても、水漏れや設備の故障があった際に高い修繕費を要求されてしまうこともあるため、日系の不動産会社を利用するのがベターです。ベトナムでは英語を話せる人も多いですが、小さな業者ではベトナム語しか通じない場合も多いため、トラブルがあった際に日本語を理解できる会社かどうかは、大きなポイントといえるでしょう。
まとめ
ここまで、ベトナムの悪いところについて解説してきました。しかしこうして並べてみると、デメリットとなる部分はすべて発展途上であるからというだけで、長い目で見れば解消されていくことがほとんどではないでしょうか。本記事では注意点を挙げましたが、冒頭で触れたようなメリットのほか、東南アジアに比べて日本人の舌にあうとされているベトナム料理や、温暖で過ごしやすい環境であること、日本人も多く滞在しているために日本人向けサービスが充実していることなど、いいところもたくさんあるのです。あらかじめベトナムの悪いところを知っておけば、スムーズに移住や進出をできるだけではなく、現地でのメリットや恩恵も何倍も幸せに感じられるでしょう。今見えているデメリットを逆手に取ることで、新たなビジネスチャンスにも繋がる鍵となるかもしれません。
参考
https://www.digima-japan.com/knowhow/vietnam/merit
https://www.theoceanz.com/Countryinfo/vietnam_merit#gsc.tab=0
https://leveragescareer.com/ja/vn/contents/article/3342/